日程表・プログラム
シンポジウム1
9月30日を医薬品安全性の記念日にしよう!-身近な医薬品から患者を守るには-
8月2日(土)10:40~12:10 第2会場 オーガナイザー 髙栁 和伸 倉敷中央病院薬剤本部 座長 髙栁 和伸 倉敷中央病院薬剤本部 月岡 良太 株式会社アインホールディングス 医療連携学術部
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松浦 克彦 愛知学院大学・薬学部 医療薬学科・医療薬学講座
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松田 翔平 独立行政法人労働者健康安全機構 中国労災病院 薬剤部
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持田 知志 新潟医療生活協同組合 木戸病院 薬剤部
国際薬剤疫学会代表を務めたJerry Avorn氏は2006年のN.E.J.Med誌で「9月30日を医薬品安全の不名誉の日に」と訴えた。2004年のこの日に、ロフェコキシブが心筋梗塞や脳卒中のリスクを2倍に高めたことを理由に回収された。この事件はICE-E2Eなど世界中の市販後臨床のあり方を見直すきっかけとなったが、日本ではどうだろうか。日本でも繁用されているNSAIDs、帯状疱疹に対する抗ウイルス薬療法、長期間の服用が必要なSGLT2阻害薬に焦点を当て、このような身近な医薬品から患者を守るためには、オール薬剤師で投薬の前から切れ目なく安全確保や副作用回避を図る必要があり、その重要性について理解を深めたい。
シンポジウム2
感染症治療薬の安全対策 -症例から見えてきた問題点への対応-
8月2日(土)10:40~12:10 第3会場 オーガナイザー 岡田 賢二 横浜薬科大学 臨床薬剤学研究室 座長 岡田 賢二 横浜薬科大学 臨床薬剤学研究室 大石 智洋 川崎医科大学 臨床感染症学教室
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岡田 賢二 横浜薬科大学 臨床薬剤学研究室
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平野 公基 社会福祉法人聖隷福祉事業団 聖隷佐倉市民病院 薬剤科
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大石 智洋 川崎医科大学 臨床感染症学教室
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上田 真也 独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 薬剤部
本シンポジウムの目的は、感染症治療薬の安全管理の問題点を探索・分析し、具体的な対応策の提言にある。感染症治療薬の安全性の問題点は、重大副作用、アレルギー、薬物相互作用、特殊病態下での薬物動態の変化、妊婦や授乳婦の使用制限、長期使用、耐性菌の出現など多岐にわたる。それ故、抗微生物化学療法には、多面的な安全管理が求められる。本シンポジウムでは、感染症治療薬による症例を提示し、安全上の問題点と対応について考察する。さらに、抗微生物薬の供給不足下での適切な薬剤選択についても議論する。本シンポジウムは、感染症治療薬安全対策部会が企画した最初のシンポジウムであり、感染症治療薬の安全性の向上を推進する。
シンポジウム3
ちょっと先の未来地図 -デジタルとAIが拓く薬剤師業務の新知識と挑戦-
8月2日(土)13:30~15:30 第1会場 オーガナイザー 高畠 啓輔 河北総合病院 座長 桂 英之 国民健康保険 小松市民病院 薬剤科 平川 大輔 札幌心臓血管クリニック 薬剤科
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桐生 嘉浩 株式会社 メディカスタッフプロモーション 医療情報/医薬品情報システム開発室
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植沢 芳広 明治薬科大学 医療分子解析学研究室
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長谷川 佳孝 株式会社アインホールディングス 医療連携学術部
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岩西 雄大 医療法人嘉健会 思温病院 薬剤科
デジタル技術は想像を超えた速さで進歩し、AIは私たちが恩恵を受けていると認知していないだけで多くのところで実走され生活の一部になっている。医療においても多くのIT業界の方が変革に取組んでおり、薬剤師は医薬品情報のアップデートと同じくらいデジタルツールのアップデートが必要となっている。今回はAIやデジタル技術の活用がもたらす少し先の未来における薬剤師に必要な知識と挑戦すべき事について、参加者と共に考えたい。
シンポジウム4
各種診療ガイドラインを周産期薬物治療に活かす
8月2日(土)13:30~15:30 第2会場 オーガナイザー 小原 拓 東北大学病院薬剤部 座長 鈴木 俊治 日本医科大学 産婦人科 薄井 健介 東北医科薬科大学薬学部 病院薬剤学教室
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小原 拓 東北大学病院 薬剤部
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鈴木 俊治 日本医科大学 産婦人科
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鈴木 映二 東北医科薬科大学医学部 精神科学教室
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土屋 雅美 慶應義塾大学 薬学部 医薬品情報学講座
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土屋 貴 地方独立行政法人福岡市立病院機構 福岡市立こども病院 薬剤部
周産期における薬物治療の実践に際しては、医薬品添付文書のみならず、多くの情報源を確認する必要がある。その中でも、各種診療ガイドラインにおける記載は、原疾患の治療・管理を念頭に、専門家らによって周産期管理が検討された上で記載されている。そこで、本シンポジウムにおいては、各種診療ガイドラインにおける周産期薬物治療に関する記載の現状を理解・考察し、実際の周産期薬物治療において、医薬品の安全性という観点で、各種診療ガイドラインをどのように活かしていくべきかについて議論したい。
シンポジウム5
医療DX時代到来!! 医薬品安全にデジタル技術をどう活用していくか?
8月2日(土)16:50~18:50 第1会場 オーガナイザー 荒川 隆之 長久堂野村病院 薬剤科 座長 瀧 祐介 菊川市立総合病院 薬剤科 荒川 隆之 長久堂野村病院 薬剤科
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近藤 悠希 熊本大学 大学院生命科学研究部 薬物治療設計学分野(臨床薬理学)
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神崎 浩孝 木村情報技術株式会社 イノベーション本部
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荒川 隆之 長久堂野村病院 薬剤科
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渡邉 学 社会医療法人駿甲会コミュニティーホスピタル甲賀病院 医療技術部
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筒井 剛 アマゾンジャパン合同会社 消費財事業本部
医療業界全体ではデジタル化の普及は遅れていたが、近年のコロナ禍においてオンライン診療や服薬指導、カンファレンスなどが急速に進展し、医療DXが国の主導で加速している。特に国ではオンライン資格確認を基盤とした情報共有が稼働し、保険薬局では患者の薬剤情報へのアクセスが向上し業務効率化が期待されている。このような状況下において医薬品の安全性といった観点からもさまざまなデジタルツールの活用が期待される。本シンポジウムでは電子処方箋をはじめ、様々なデジタルツールを活用した医薬品安全への取り組みについて紹介するとともに、現状における問題点、今後の展望についても広く議論する機会としたい。
シンポジウム6
探索から検証へ ~副作用データベースにおける実践的アプローチ~
8月3日(日)9:30~11:00 第1会場 オーガナイザー 菅 裕亮 (株)なの花北海道 なの花薬局若草店 座長 濃沼 政美 帝京平成大学 薬学部 医薬品安全性評価学ユニット 菅 裕亮 (株)なの花北海道 なの花薬局若草店/(株)メディカルシステムネットワーク 学術部
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濃沼 政美 帝京平成大学 薬学部
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菅 裕亮 (株)なの花北海道 なの花薬局若草店/(株)メディカルシステムネットワーク 学術部
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岡田 直人 山口大学 医学部附属病院 薬剤部
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濱野 裕章 岡山大学学術研究院 医療開発領域 薬剤部
近年、副作用データベース研究は医薬品の安全性評価において急速に注目され、数多くの仮説生成研究が実施されています。しかしながら、これらの研究は生成された仮説の検証が十分に進んでいない現状があります。副作用データベース研究において仮説検証的研究は発展途上であり、検証手法や評価基準の確立が求められています。本シンポジウムでは、探索的研究の成果と課題を共有し、検証的研究の重要性と実践的な方法を学ぶことで、データベース研究全体の信頼性向上と医薬品安全性評価の確立に寄与することを目的とします。
シンポジウム7
研究者と現場薬剤師のI 型・T型・H型人材が協働するとどうなる? ~帯状疱疹治療薬の安全性を極める!
8月3日(日)9:30~11:00 第2会場 オーガナイザー 杉山 奈津子 国際医療福祉大学薬学部
小茂田 昌代 医療法人徳洲会千葉西総合病院薬剤部
岸 達生 公益財団法人 日本薬剤師研修センター
座長 出雲 貴文 医療法人徳洲会 千葉西総合病院 薬剤部
岸 達生 公益財団法人 日本薬剤師研修センター
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頓宮 美樹 株式会社la vita
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宗像 千恵 国際医療福祉大学 福岡薬学部 薬学科
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小茂田 昌代 医療法人徳洲会 千葉西総合病院 薬剤部
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長澤 宏之 セコム医療システム株式会社 運営監理部
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杉山 奈津子 国際医療福祉大学 薬学部 薬学科
I型人材とは、専門性に特化したスペシャリスト的な人材で、研究者が該当するとされる。そして、T型・H型人材は強い専門性を誇る分野が1つあり、広く他の分野に知見を持つ人材(T型)、他人の専門性を横軸で繋げられる架け橋となる人材(H型)を指す。今回、化学・病態・薬物動態各領域におけるI型・T型人材の専門性を、医薬品副作用情報部会メンバーがH型人材として臨床につなぐ架け橋となり、帯状疱疹治療薬の安全性を極める個別最適化を目指した。 その成果(イノベーション)について紹介すると共に、基礎薬学を活用した使い分けにより、帯状疱疹治療薬の安全性をいかに極めるかについて考えてみたい。
シンポジウム8
認知症薬物治療のアップデート −薬物治療の適正化を思考して−
8月3日(日)13:20~15:20 第1会場
オーガナイザー 薄井 健介 東北医科薬科大学薬学部病院薬剤学
三輪 高市 鈴鹿医療科学大学大学院薬学研究科
座長 山田 和男 東北医科薬科大学・医学部
三輪 高市 鈴鹿医療科学大学大学院・薬学部 薬学研究科・薬学科
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三輪 高市 鈴鹿医療科学大学大学院・薬学部 薬学研究科・薬学科
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別所 千枝 JA広島厚生連 尾道総合病院 薬剤科
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和田 智仁 社会医療法人居仁会 総合心療センターひなが 診療技術部薬剤課
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中村 友喜 三重県立こころの医療センター 診療技術部/感染管理室
認知症の薬物治療環境は、コリンエステラーゼ阻害薬の3剤とNMDA受容体拮抗薬1剤が発売されてから13年間大きな変化がなく停滞していました。しかし、2023年にレケンビ(R)点滴静注、2024年にケサンラ(R)点滴静注液がモノクローナル抗体制剤として発売され、2023年にドネペジルの貼付製剤であるアリドネ(R)パッチが発売、2024年にはレキサルティ(R)に認知症BPSDの適用が追加されて、薬物治療環境に賑わいがみられています。さらに2025年には地域包括ケアシステムが完成して、今、認知症への対応が大きく変わろうとしています。この変化に薬剤師がどのように対峙するのかを医療安全の面から考えたいと思います。
シンポジウム9
一つ一つの薬を評価する、それが私たちの使命です! ~ポリファーマシー解消の第一歩~
8月3日(日)13:20~15:20 第2会場 オーガナイザー 廣田 憲威 一般社団法人大阪ファルマプラン 座長 山﨑 美保 独立行政法人 労働者健康安全機構 長崎労災病院 薬剤部 神原 弘恵 尾道市立市民病院 薬剤部
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杉本 陵 ウエルシア薬局
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柳下 博信 秋田大学医学部附属病院 薬剤部
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佐古 守人 医療法人橘会 東住吉森本病院 薬剤部 臨床薬剤科
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武藤 浩司 新潟市民病院 薬剤部
ポリファーマシーの解消には、多職種連携、地域連携などが必須であるが、その第一歩は薬剤師が薬剤と患者を総合的に評価し、薬の必要性を評価することである。しかし、急性期病院においては患者の在院日数が短く、保険薬局では患者面談の時間は限られている。限られた時間の中で効率よく評価するためには、ツールを活用し効率的に行うことが求められる。一方で、ツールはあくまで補助的なものであり、薬学的視点に基づいた薬剤師による患者の個別評価が不可欠である。本シンポジウムでは、ツールの活用事例や課題を共有し、どのように一つ一つの薬を評価し、ポリファーマシー解消を進めていくかを議論したい。