大会長挨拶
時下、会員各位におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度、「第33回日本義肢装具士協会学術大会」を名古屋の地において開催できますことを、大変光栄に存じます。
名古屋は、古来より熱田神宮の門前町として、また尾張徳川家の城下町として発展を遂げてまいりました。江戸時代には「からくり人形」に象徴される高度な機械技術が成熟し、その精緻な職人技とものづくりの精神は、現代の航空宇宙産業、自動車産業、ロボティクス分野へと継承されております。義肢装具学とは、まさにこの「伝統的職人技術」と「最先端工学」、および「臨床医学」が高度に融合した学際的領域であり、対象者の機能回復とQOL向上を支える究極のものづくりといえます。
本大会では、テーマを「不易流行」と定めました。松尾芭蕉が提唱したこの概念は、不変の本質(不易)を堅持しつつ、新たな変化(流行)を積極的に取り入れる姿勢を意味します。名古屋城の天守閣が、史料に忠実な復元工事を進めているように、本領域においても、先人たちが築き上げた適合技術・評価、対象者に寄り添うという決して変えてはならない「不易」の精神があります。一方で、現代はAI、3Dプリンティング、デジタルファブリケーション、ロボティクスとの統合など、革新的技術が急速に進展する時代です。これらを単なる一過性の流行ではなく、持続可能な「新たな潮流」として取り入れ、義肢装具学の科学的・臨床的発展をさらに推進していくことが求められていると考えます。本大会が、こうした「不易」と「流行」の調和を図る場となり、皆様の日々の臨床実践や研究活動に新たな示唆と活力をお届けできることを心より願っております。
会場である愛知県産業労働センター「ウインクあいち(WINC AICHI)」は、名古屋駅より徒歩約5分とアクセスに極めて優れ、地下街経由で天候を問わずスムーズにご来場いただける利便性を備えております。また、名古屋には熱田神宮に象徴される深い歴史、活気ある都市景観、そして「名古屋めし」に代表される豊かな食文化を通じたおもてなしの伝統がございます。本大会を通じて、活発な学術的議論により知見を深化させるとともに、全国から参集される会員相互の交流を深め、研究・臨床のさらなる発展に寄与できれば幸甚に存じます。
盛夏の候、活気あふれる名古屋の地で、皆様とお会いできることを実行委員一同、心より楽しみにお待ち申し上げております。
第33回日本義肢装具士協会学術大会
大会長 岩田 崇宏
有限会社アルテックブレース





